猫の誤飲について、その危険性と対処法
猫は落ちているものやおもちゃなどを食べてしまうことがあります。
その危険性と緊急対処法について説明します。
猫がよく誤飲してしまうものは部屋に落ちていたアクセサリーや小物
タバコの吸殻や紐状のゴミ、人間の食べ物、花など様々ですが
それらを飲み込むとどうなってしまうのでしょうか?
猫の誤飲の危険性
アクセサリーや文房具
先の尖ったピアスやクリップなどは猫の消化器官を傷つけてしまう恐れがあります。
紐や布類、ティッシュ
噛みちぎって飲み込んでしまった紐や布は腸管内に引っかかりやすく最悪の場合は死に至るケースも。
乾電池、ボタン電池、磁石
電池や磁石を誤飲すると胃と腸がくっついてしまう恐れがあります。またコイン形のリチウム電池に関しては電池が消化管内に停滞すると、そこから電流が漏出し、わずか1時間程度でも消化管に穴が開くとのこと。
植物
植物は猫にとって有毒なものが多数存在します。
キンポウゲ科、ツツジ科、トウダイグサ科、ナス科、バラ科、ユリ科の植物は基本的に危険と覚えておきましょう。
またここに記載のないものも安全とは限らないので基本的には誤飲できるような環境を作らないことです。
人間の食べ物
猫は食卓に割り込んできて人間の食べ物をねだることもありますよね。
かわいそうだからと甘やかして与えた人間の食べ物が猫にとっては有害で悲劇を招くこともあります。
無知ほど怖いものはありませんね。
チョコレートやネギ類などは猫にとって有害と比較的知られていますがその他にも沢山ありますので頭に入れておきましょう。
猫が誤飲をしたらどのような症状が起きるのか?
- 嘔吐
- 下痢
- えずく(吐こうとするが何も出ない)
- 呼吸困難
- 食欲不振
- 元気がない、ぐったりしている
- チアノーゼ(酸欠で舌、口の中の粘膜、歯茎が青紫色になる)
このような状態が見られたら何かしら異変、異常がある証拠です。
緊急対処法、病院での治療法
●異物を取り出す
口の中を見て異物が確認出来るようでしたらピンセットなどで取り除きます。
鋭利なものを飲み込んだ場合は食道を傷つけてしまう恐れがありますので注意。
●オキシドール溶液やトラネキサム酸
適量をスポイトなどで飲ませ嘔吐を誘発させる方法です。素人が行うと危険な場合があるので医師に従いましょう。
●下剤、吸着剤投与
病院にて行われる処置です。
吸着剤と下剤は併用されることが多く、毒物を吸着する性質を持った活性炭を投与し腸からの毒物吸収を阻止します。
●胃洗浄
口や鼻からチューブを差し込み胃の中に生理食塩水を強引に流し込むことで胃の中を洗う方法です。
致死的な毒物を誤飲したときなど、緊急を要する際に行われます。
●内視鏡での摘出や開腹手術
異物を吐き出せないと判断した場合は内視鏡と鉗子を使って体内から取り出します。
それでもダメな場合は開腹手術を行う場合もあります。
誤飲防止
愛猫が誤飲してしまったら基本的にはすぐに病院に連れて行ってください。
個人的な判断での応急処置は病院がやっていない時や緊急を要する場合のみ自己責任で行いましょう。
猫に誤飲をさせないためには部屋を綺麗にしておく 細かいものは出しておかない、人間の食べ物は決して与えないことが大事ですね。